「年内授業いつまで?」専業非常勤講師の時はどうしていたか
今日(12月20日), 担当授業の年内最終日だった. もし読者に現在授業に参加している学生がいたら,ここまでありがとう,来年元気に再会するのを楽しみにしているよ,と伝えたい.
さて. 今回の話題は,「年内授業いつまで?」とする.
大学教師の生活は,20年ほどになる。大学生相手の授業が好きだから,その間ずっと, 授業の終わる時期がいつでもかまわないという気持ちもある(大学教師は授業以外の仕事も多いから,年内の仕事はそれとは別にまだまだ先まであるし). とはいえ, 授業がいつまであるかということは,学生も教師も意識するものだ。
また,「年内授業がいつまであるか」ということ1つとっても,「専業非常勤講師の時の状況」と「所属先に日々勤務する大学教師である現在の状況」で違いは小さくない. 少し記してみよう。
2015年3月まで, 毎週8つくらいのキャンパスを移動して授業担当する生活をしていた. フリーの大学教師(専業非常勤講師)という意識で,さまざまな大学を渡り歩いて授業する生活はけっこう気に入っていた. しかし,きついことはいくつもある.
当時の年内授業はいつまであったか. これもその1つだ. 記憶頼りだが,おそらく12月27日前後が最後だった. これは通常の授業日程がそこまであるというのではなく,「補講」がそのへんになるということだ。
それならば休講しなければいいじゃないか,ということなのだが, 毎日異なる大学(同一大学の別キャンパスという場合も含む)で授業をするような専業非常勤講師の場合, そこそこ体力に自信がある人でも1学期休講なしでいけるものではない(学会参加などの研究関係での休講を別にして言ってもそうだと思う).
それはどうしてか. 人によっていくつも理由があるだろうが,わたしの場合,下記2つのことが大きかった。
1 「それぞれの大学の事情で休みが設置されること」と「それぞれの大学の事情でカレンダーの休日が授業日になること」と「それぞれの大学の試験時間割が通常授業時間割とずれること」が組み合わされる. そうすると,学期中にたいてい複数の大学の授業を休講にせざるをえないということが生じる. また,たとえば2日程度の決まった補講日だけで補講することを求める大学もある. そして,休講を補講しないことは基本許されないとすると,「そんな時に補講するの?」という日程が避けられない.
2 上でも言ったが,わたしは大学を渡り歩いて授業することが比較的気に入っていたのだが, それでもそういう生活が体にきついというのは実際のことだ. 毎週10コマ程度ある時,体調がわるくても「まる1日休む」や「連休をとる」というのは無謀なことで,「半日分(1キャンパス1コマもしくは2コマ)を休講にして、残りの4,5日の授業を休まずその週を乗り切る」これを数週間分繰り返し, 最終的にどの授業も1回分の補講の必要が生じる,という学期が少なくなかった。
近頃「90分,15週」から「100分,14週」へ転換する大学の話題をたびたび耳にする。それぞれの大学はその理由や長所をいろいろ言うだろうが,「90分,15週」から「100分,14週」への転換は, 専業非常勤講師にとっても小さくない変化ではないだろうか。
菊地建至
さて. 今回の話題は,「年内授業いつまで?」とする.
大学教師の生活は,20年ほどになる。大学生相手の授業が好きだから,その間ずっと, 授業の終わる時期がいつでもかまわないという気持ちもある(大学教師は授業以外の仕事も多いから,年内の仕事はそれとは別にまだまだ先まであるし). とはいえ, 授業がいつまであるかということは,学生も教師も意識するものだ。
また,「年内授業がいつまであるか」ということ1つとっても,「専業非常勤講師の時の状況」と「所属先に日々勤務する大学教師である現在の状況」で違いは小さくない. 少し記してみよう。
2015年3月まで, 毎週8つくらいのキャンパスを移動して授業担当する生活をしていた. フリーの大学教師(専業非常勤講師)という意識で,さまざまな大学を渡り歩いて授業する生活はけっこう気に入っていた. しかし,きついことはいくつもある.
当時の年内授業はいつまであったか. これもその1つだ. 記憶頼りだが,おそらく12月27日前後が最後だった. これは通常の授業日程がそこまであるというのではなく,「補講」がそのへんになるということだ。
それならば休講しなければいいじゃないか,ということなのだが, 毎日異なる大学(同一大学の別キャンパスという場合も含む)で授業をするような専業非常勤講師の場合, そこそこ体力に自信がある人でも1学期休講なしでいけるものではない(学会参加などの研究関係での休講を別にして言ってもそうだと思う).
それはどうしてか. 人によっていくつも理由があるだろうが,わたしの場合,下記2つのことが大きかった。
1 「それぞれの大学の事情で休みが設置されること」と「それぞれの大学の事情でカレンダーの休日が授業日になること」と「それぞれの大学の試験時間割が通常授業時間割とずれること」が組み合わされる. そうすると,学期中にたいてい複数の大学の授業を休講にせざるをえないということが生じる. また,たとえば2日程度の決まった補講日だけで補講することを求める大学もある. そして,休講を補講しないことは基本許されないとすると,「そんな時に補講するの?」という日程が避けられない.
2 上でも言ったが,わたしは大学を渡り歩いて授業することが比較的気に入っていたのだが, それでもそういう生活が体にきついというのは実際のことだ. 毎週10コマ程度ある時,体調がわるくても「まる1日休む」や「連休をとる」というのは無謀なことで,「半日分(1キャンパス1コマもしくは2コマ)を休講にして、残りの4,5日の授業を休まずその週を乗り切る」これを数週間分繰り返し, 最終的にどの授業も1回分の補講の必要が生じる,という学期が少なくなかった。
近頃「90分,15週」から「100分,14週」へ転換する大学の話題をたびたび耳にする。それぞれの大学はその理由や長所をいろいろ言うだろうが,「90分,15週」から「100分,14週」への転換は, 専業非常勤講師にとっても小さくない変化ではないだろうか。
菊地建至